木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

主人公意識をもつ

  木輪では、毎年三回、勉強会と称してテーマを設け、グループディスカッションし、その結果を発表しあう場を設けています。平成二十六年度の第一回勉強会を六月十五日に実施いたしました。今回のテーマは、「主人公意識をもつ」ということでディスカッションしました。
 はじめに「主人公意識」とは何かということについて考えてみました。あるグループから、「周りの状況をよく把握し、自分で考え、判断し、責任を持って行動すること」という発表がありました。職場に私一人しかいなかった創業当時を振り返ってみると、何事も自分で考え、判断し、責任を持って行動せざるを得ませんでしたので、私の考えと一致いたしました。
 次に、何故主人公意識が欠落していくのかについて、話し合いました。「誰かがしてくれるだろうと人まかせにしてしまう」という意見や「自分の仕事と他人の仕事を区別してしまう心がある」「自己中心的になり、他人のことに関心や興味を示さない。」あるいは、【苦労や面倒なことを避けてしまう」という意見などがありました。さらに私は、仕事に対する具体的な目標や目標達成意識が希薄になると、主体性は失われ、主人公意識が欠落していくのだろうと思いました。
 また、主人公意識が何故必要かについて考えてみました。社員からは、「思いやりのある動きやすい職場にするため」や「周囲に不快さを与えてしまうことになるから必要だ」等の意見が出されました。

 私は、仕事における自分の目標を達成するためには、主人公意識が必要だと思います。さらに、禅の言葉に「随所に主となれば、立処皆真なり」という言葉にあるように、いつ、どこにあっても、いかなる場合でも主体性を持って行動していくことで、真実が把握できるようになれると思います。つまり、主人公意識を持って働くことで、ものごとの本質がはっきりしてくると思うのです。パン造りの本質を極めたいと思うなら、また、お客様の表情や動きからお客様のご要望を的確に把握しようとするなら、主人公意識をもって仕事にあたりましょうということです。また、チームで動く職場ある限り、一人ひとりが、全てのことを自分のこととしてとらえることで、もれや抜けのないしっかりとしたチームワーク力が発揮できるでしょう。
 以上のように、グループディスカッションをし、社員一人ひとりの心に「主人公意識」の大切さが伝わったように思います。また最後に、一人ひとりがどのように「主人公意識」をはっきしていくかを決意表明をし、勉強会をしめくくりました。

 午後からは、全員で木輪の中庭で昼食をとり和気藹々の時間を過ごしたあと、これまた全員で店舗内の清掃、工場の清掃を二時間かけておこないました。

 
 
 
 
 

2014年7月 第282号より

芳野 栄

 
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