感謝の気持ちを伝える |
私達の職場では、その場、その時々で他のスタッフから何かしていただいた時には、スタッフ間同士で「ありがとうございます」という言葉が もちろん私も職場において、スタッフに対して、心をこめて、同様に感謝の気持ちを伝えております。その一方で、職場を離れた時はどうかを振り返ってみた時に、「ありがとうございます」という言葉をしっかり相手に伝えることができているかを思い返してみました。人からお心遣いをいただいたり、お世話になったりした時、確かにその場では、感謝の気持ちから「ありがとうございます」や「お世話になりありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えることを欠かしたことはありません。当たり前のことです。しかし、大切なのは、その事があって、数日経ってその方に再びお会いした時に、改めて、「先日はありがとうございました」あるいは、「先日は大変お世話になりました」と再び感謝の気持ちを伝えることだと思います。振り返ってみると最近、そこのところが少しルーズになって、あとになって気づいて、「しまった」と思うことがあるように思えます。 先日も、ある方にお世話になっておきながら、数日後またお会いした際に、「先日はお世話になりありがとうございました」とまず感謝の気持ちを伝えるべきところ、その前に、私の伝えたい他の用件のことを先に口にしてしまい、忘れてしまっていました。「相手に不快さを与えてしまった。申し訳ないことをしてしまった。」と反省し、とても恥しい思いをしました。 私の父はとても厳格な人で、「人から受けた恩は石に刻んでも忘れてはいけない。その方に対して恩を受けたその時はもちろんのこと、再会した時にも、必ずもう一度、感謝の気持ちを伝えることが大切だ」と躾けられたにもかかわらずです。 素心学の中で、池田繁美先生は、謙虚さがなくなる兆候として、十四項目を掲げられております。その十四番目に、「ありがとうございます」という言葉が少なくなる(感謝の気持ちがなくなる)をあげておられます。このことから考えると、最近、謙虚さに欠けてきたのかなと反省しました。 これからは、人から受けたご恩を忘れず感謝の気持ちを伝えるために、その時はもちろんのこと、翌日にもすぐハガキで感謝の気持ちを伝えるようにし、再会した時にも忘れずに感謝の気持ちを伝えれるよう工夫したいと思います。同時に謙虚さを失わないよう、「謙虚さがなくなる兆候十四項目」に自らを照らし合わせ、慎しみ深く生きていこうと思います。 |
2014年2月 第277号より 芳野 栄 |