木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

学んだことは行動しよう

 私の学んでいる素心学(池田繁美先生主宰)の中で大切にしている言葉の一つに“学行一致”という言葉があります。その意味するところは、「正しく学び、学んだことは行動する」ということです。
 私の主宰するパン屋さん主体の勉強会(あすなろ塾)でも“学行一致”の大切さを伝えておりますが、最近その意味をよく理解し、学んだことを日常生活や職場で実践されている塾生が増えてまいりました。私にとってとてもうれしいことです。二人の塾生のお話をご紹介します。
 Aさんは、私が話した内容をよく理解しそれをきちんと整理しポイントを報告書にまとめられています。そして自分の現状と照らし合わせて、自分の欠けているところに気づき、そこを正そうと行動目標を立て行動に移されています。先日の勉強会での体験発表で次のように発表されました。
 「あすなろ塾に入っての目標の一つに、すぐに怒ってしまう自分をどうにかして止めるというのがあります。先日、『社風を良くしたい』ということで、スタッフに協力を求めたところ、『社風を一番悪くしているのは社長自身では』と返ってきました。これまでの私であれば、そのスタッフを怒ってしまっていたのが、怒らないと決めていたので『あー、すまんかったね、気をつけます』と答えました。」

 素直な心を学び、本気になって社風をよくしようと努力されていることが伝わってきます。これから、良い社風づくりとともに会社の方もますます発展されることでしょう。

 Bさんもなかなかの実践家です。Bさんの毎月発行されている情報誌に次のようなことが書かれていました。

 「ある方の本の中に、こういう人になりたいと思って努力している人に対して、本当に変われたか否かの最終試験というものが日常生活の中で訪れると書かれていました。私も日々おだやかに怒ることがないように過ごそうと努力し、子供たちに何があっても諭すように優しく語りかけ、おだやかな怒らない日が続いていました。自分で少しは以前より変われたかなと思っていた矢先、子供のとった行動につい腹を立て怒ってしまいました。それが先の最終試験であったと気づきました。一瞬で最終試験に落ち、ふりだしに戻ったわけですが、日常生活の中の最終試験を意識することができ、以前よりも冷静に自分を見つめられるようになった気がします。そして、いつ訪れるかわからない次の最終試験には合格できるよう、もっと自分自身を高めていこうと思いました。」

 AさんもBさんも素直な心を身につけようと熱心に学びそれを日常生活や職場で一生懸命実践されています。

 “学行一致”の精神を生かすことで、一段一段と魅力的な人物に成長され、幸福な人生へと近づかれていっているように思います。

 

2013年8月 第271号より

芳野 栄

 
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