木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

“あつまれ! じゃんけんパン”

 木輪では、お客様とともに楽しむイベントとして“あつまれ!じゃんけんパン”と銘打って毎月二回(第一、第三木曜日)たのしく実施しています。スタッフとじゃんけんをし、スタッフに勝ったお客様には、パンを一つプレゼントするというものです。お客様にも大変好評で場合によっては、“じゃんけんパン”開始時間(午後三時)前からお待ちいただくケースもあります。

 このイベントを実施するようになったいきさつは、 お客様にもっと木輪の商品を幅広く知っていただくことと、お客様と日頃から直接、接する機会のない製造スタッフにも、お客様とじかに接していただき、お客様とのコミュニケーションを密にし、あわせて食べ方の提案などもおこなっていただきたいという思いからはじめました。

 “じゃんけんパン”を実施するようになって、スタッフにいろいろな変化がみられるようになりました。お客様と直接接することで、お客様から喜ばれることの喜びを感じたり、もっと喜ばせるにはどうすればよいか、よく考えそれを次回の“じゃんけんパン”にいかしています。ある日の“じゃんけんパン”担当のスタッフの書いたノートの「感想・反省点」の欄を見てみますと、「きょうは、お客様が少なかったおかげで、お客様と充分なコミュニケーションをとりながら実施できました。パンの説明もできました。お客様に笑顔で帰っていただけてよかったです。(中略)“オススメの食べ方”も伝えられたらよりよかったかな・・・。」その引きつぎノートを読んだ次回の担当スタッフは、具体的にライ麦パンをおいしく食べていただこうとミニ提案のリーフレットを作成し、食べ方の提案をしてくれています。

 また当初じゃんけんに勝ったお客様にさし上げるパンも、担当者の好みで選んでいたものを、毎回テーマを決め、そのテーマにそった商品を選び、それをお客様にさし上げるようになりました。テーマとして、例えば“ライ麦パンを知ってもらおう”というテーマであったり、“「健康」ヘルシーブレッド特集”であったり、“卵・乳製品を使用していないパン特集”や“ワインにあうパン特集”“お休みの日にはサンドイッチを持ってでかけよう サンドイッチ特集”を組んだり、毎回テーマを変え、それぞれ違った切り口で商品提案と食べ方提案をしていただいています。

 その時その時の問題点、反省点、改善点や感想をこまかく書きつづり、次回担当者に引きつぐ形をとっており、そこに工夫や改善のポイントがあるようです。そのノートも次第に厚さを増し、スタッフの努力の積み重ねの大きさを物語っています。

 “じゃんけんパン”のイベントを始めて、三年にしてようやくお客様にも定着しはじめ、一緒に楽しんでやっているスタッフとお客様の距離も少しずつ近くなっているように思えます。これからも毎月二回の“じゃんけんパン”をお客様とともにたのしみながら続けてまいりたいと思います。

 

2013年7月 第270号より

芳野 栄

 
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