木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

やってよかった!

 

 一月のある日、お客様から一通のお手紙が届きました。その内容は、昨年の十二月のクリスマスイベントでとても感動したことや、後日クリスマスカードが届いてさらに驚いたこと、また木輪のスタッフのベースギター¥宴`ャレンジが、とても印象的であったことなどが綴られていました。とてもうれしくなり、そのお手紙をスタッフにも回覧し、ベースギターを演奏したスタッフに感想をたずねました。

 

 そのスタッフから次のような感想が寄せられました。

 

 「イベントから一ヶ月以上たっているのに、こうしてイベント当日の事を思い出していただきながら、わざわざお手紙を書いていただいたことが、とてもうれしくありがたく思いました。」楽器(ベース)の練習は毎日、仕事から帰ってしていたので正直大変で、途中「やめようかな・・・・」とも思ってしまいましたが、でもこれができたら、お客様もスタッフも喜んでくれるかな?と思いながら、またイベントを盛り上げれるなら本番まで頑張ってみようと思い直しました。」と書かれてありました。

 そのスタッフは、販売スタッフで仕事が終了し、店をあとにするのが午後七時半すぎ、それから夕食やお風呂を済ませると、短い時間しか練習できなかったはずです。

そのことで睡眠時間も削らざるを得なかったでしょう。それでも毎日欠かさず練習し、お客様やスタッフを喜ばそうと頑張り抜いてくれました。 さらに感想は続きます。

 「たった数時間のイベントで、あっという間でしたが、私だけでなく、お客様の心の中に残る時間にできたんだ。自分のやったことが、周囲の人の気持ちを明るく、たのしいものにできたという実感が自分の心を明るくしてくれました。今はただ『やってよかった!』という思いでいっぱいです。『心を込めてやった事は絶対に人の心に伝わる』と自信を持っていうことができます」と結んでいました。

 感想をのべてくれたスタッフ(女性)は、どちらかというとおとなしく、控え目な性格で、人前で一人で何かをするというようなことは、なかったと思われます。ましてや、ベースをはじめて日も浅いこともあり、人前で演奏するとなると、「自信」というにほど遠いものがあったはずです。そんな彼女が一大決心し、ご招待するお客様やスタッフを喜ばせるために、努力に努力を重ねた姿勢に頭が下がります。このことで彼女自身「やればできる」と自信が待て、これからの人生、前向きに積極的に変化してくれると思われます。やり続けたことは、途中で投げ出さず最後まで努力する。そうしたことが「心を込めてやったことは、絶対に伝わる」という自信になって彼女の口からでてきたのでしょう。彼女のそうしたひたむきに努力していく姿勢をこれからもあたたかく見まもっていきたいと思います。

 
2012年3月 第254号より
芳野 栄
 
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