木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

私の宝もの

 

 十二月十八日、今年度第三回目のお客様とのイベントを開催いたしました。今回は、“木輪DEクリスマス”と題して、小学生の子供さんを対象に親子でたのしいクリスマスを過ごすことをテーマとしました。クッキーの型抜きをして、クリスマスツリーに掛けるオーナメントをつくったり、バイキング形式の朝食をとったり、クラリネットの生バンド演奏を聞いたりして、とてもたのしいひとときでした。参加者からもお礼のお手紙やおはがきをいただき、やって良かったと思っています。

 三回のイベントを通して、スタッフから多くの感動をいただきました。何よりもスタッフ全員が、“お招きしたお客様を喜ばそう”という目標を共有し、それに向かって皆で一丸となって努力してくれたことです。一つのイベントに対して四ヶ月前あたりから企画、立案し、イベント当日まで何度も何度もミーティングを重ねていました。仕事が終わってからミーティングというグループもあれば、休日にしか集まれないということで休日に集まってミーティングをしていたグループもありました。全員、自分の大切な時間をお互いに出し合って、協力し合っていました。イベントの日が近づくとリハーサルを何度もくり返し、その都度手直しを加えていました。予算も自分達で決め、自分達で管理し、お金をかけないで、かつお客様に不快さを与えないように、手づくり品で対応していました。手づくりのあたたかさが、かえってその場をあたたかいものにしていたように思います。日頃のスタッフからは想像もつかない能力を持ち、それをいかんなく発揮していました。スタッフの秘めている能力の大きさに気づかされました。

 そのように、しっかりと準備に時間をかけ、イベント当日を迎えるわけです。各々のスタッフは、自分の役割をきちんと把握し、丁寧かつ機敏に自分の役割を果たしていきます。お客様との呼吸が合いはじめると、さらに動きもよくなり、表情にも緊張感がとれ、自分の役割をたのしんでいました。お客様とスタッフが一体となった時、最高の場の雰囲気ができあがっていました。お客様もスタッフも心から満たされています。

 イベントは、お客様を喜ばせることだけにとどまらず、スタッフ間の思いやりの心も育んでくれました。お互いの心の垣根を取り払い、皆が一体となって自分のできることで協力し合う。問題が発生したとしても、お互いの持っている能力を生かしながら解決しようと工夫も生まれます。チームワーク力が向上したように感じています。

 三回のイベントで、ほゞ全員のスタッフが、それぞれの役割を果たしてくれました。一年前に比べると皆、良い経験を積み、自分の持つ能力を引き出し、これまでに感じたことのないような自信や達成感も手にしたのではないかと思います。特に、それぞれのイベントでリーダーをつとめたスタッフは、苦労も多かったが感動も大きかったと思います。このようにそれぞれに、いろいろな能力を持った木輪のスタッフ一人ひとりが、私の宝ものです。

 
2012年1月 第252号より
芳野 栄
 
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