木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

気づく人になろう

 

 先月は、「自己を知り、自己を正す」という内容で書かせていただきました。自分の欠けているところに気づき、そこを正していきましょうということです。自分の毎日の言動を謙虚に振り返ってみて、これではいけないなと気づいたならば、すぐにそこを改める行動を起こすことが求められます。

 木輪では、先月ご紹介しました「社会人としての心がけ」の中から毎月一つテーマを決め、意識して過ごしていただき、その実践報告を毎月月末にしてもらうようにしております。この一ヶ月の間に数人のスタッフの中に「自己を知り、自己を正す」という行動を通じて彼らの中に変化を感じることがありました。その中から、二人のスタッフの報告を取り上げてみたいと思います。

 スタッフAさんから次のような報告がありました。要約すると、「今月も、この四ヶ月間ずっと意識し続けてきたように、“水や電気の節約”を意識しました。小さなことでも工夫改善できるところを見つけて、それを徹底しました。また、“水や電気の節約”について他のスタッフのフォローもしながら、自ら主体的に取り組むことで、主人公意識をもって事にあたるということがどういうことなのか、気づくことができました。」そして最後に、「一つのこと(“水や電気の節約”)しかできていませんが、もっともっと深めていくよう努力します」と結んでいました。

 “水や電気の節約”をしなければと思うだけでは何も気づきませんが、本気になって行動することで、節約の目標も高まりその範囲も拡大し、行動にも深みが加わってきました。遠くにある大きなことより、自分のごく身近かな足元に、工夫や改善するところがたくさんあることに気づいてくれました。

 スタッフBさんは、“食事の前は「いただきます」の合掌”に取り組みました。これまで「いただきます」としっかり言えていないことに気づき、意識して行動することの大切さがわかりました。そこで食事をする時に、目につく場所に「いただきます」と書いた紙を貼り、意識を向けることにしました。それ以降は、必ず「いただきます」と言えるようになったそうです。本気になって工夫をしながら実践することで、食事ができることに心から感謝できるようになったそうです。そして、「これまで習慣になっていたことを正すには、それと同じ時間が必要なのかもしれませんね」とこれからも真剣に本気で自分の欠けているところを正すことに挑戦し続ける覚悟も感じられます。

 自分の欠けているところを知り、そこを正そうと具体的に行動し、さらに工夫していくことで多くの学びを得、さらに気づく人になることができます。

 紹介した二人のスタッフはじめ数人のスタッフが輝いて見えます。

 
2011年12月 第251号より
芳野 栄
 
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