木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

継続は力なり

 

 続けることの良さを表現する言葉に、「継続は力なり」という言葉があります。一つのことを続けることで大きな力となるということでしょう。

 最近、お二人の先生から、継続するということに関して、次のような言葉を教えていただきました。

池田繁美先生(素心学塾 塾長)から、「継続は克己なり」。上甲晃先生(志ネットワーク代表)から、「継続は本物の無言の証明」という言葉です。「継続は力なり」と三つを合わせて、よく吟味してみると、それぞれに深い意味があり、三つがお互いに関連し合っていることに気づきました。

 「継続は克己なり」 一つのことを続けようとすれば何よりもまず、自分の怠惰な心、易きにつこうとする心に克たねばならないということでしょう。 「三日坊主」という言葉があります。一つのことが、なかなか続かないことを言いますが、自分が、自分に対して決めたことが、自分の意志が弱かったり、覚悟ができていなかったりすると、何事も続かなくなってしまいます。一つのことを継続しようとすれば、まず己に克たなければなりません。

 次に、人にあれこれ言わなくとも、コツコツと忍耐強く続けることで、継続していることは、やがて「本物」となっていくのでしょう。つまり、継続は、自分が本心から本気で本腰を入れてやっていることの証明と言えるでしょう。ここまで続けることができると、もう途中でやめてしまうのが惜しくなります。ここでやめてしまうには、もったいなくなります。やめるにやめられない程の努力をし続けたことになります。又、続けることに例外をつくってしまっては、続かないでしょう。「本物は続く」と言われます。

 己に克って継続することをスタート努力して続けて本物となった結果、継続してきた事が大きな力(絶対差)となってあらわれるのでしょう。

 継続することは、とてもむずかしい事です。「継続は力なり」という、継続してきたことの結果だけに目が行きがちですが、そこにたどり着くまでに、「継続は克己なり」、「継続は本物の無言の証明」という大切な過程があり、一つ一つを地道に実行していく以外に何の成果や力も得られないということを学びました。

 
2008年11月 第214号より
芳野 栄
 
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