木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

「品性」を高める

 先日、地元の信用金庫主催の「経営大学」にて経営者の方々を対象に、“まごごろ経営”と題して、講演をさせていただきました。

 

 講演につきましては、多少あがっていたものの、何とか私の思っていること、考えていることを述べることができ、無事に終わることができました。しかし、講演が終わり、一息ついた時、講演の様子をはじめからじっくり振り返ってみるうち、とっても不安な気持ちが心を支配しはじめました。それは、私の講演中の「品性」についてです。講演中は、話すことで精一杯で、その場面では、隠すことのできない、あるがままの私がさらけ出された状態でした。その時の話す態度や表現の仕方、表情、語調又立ち居振る舞い等に講演者として、経営者として又一人の人間として、「品性」を欠くようなことはなかったか、とっても心配になってきました。講演内容がいかに良かったとしても講演中の立ち居振る舞い等に「品性」を欠くようなことがあっては、講演そのものが台無しになってしまうと思います。今回のような大勢の方々の前で講演するとなると「品性」の有無も問われます。

 講演の内容については、経験を積んだり、事前に準備をしっかりしておくことで対応できるとしても、「品性」となると、一朝一夕にはいきません。日頃から、徳を修め、人間性を高め、人格を高めておかないと、その場ですぐに対応するという訳にはいきません。自分自身を律し、素直な心や、他者へのやさしい心づかい、又思いやりの実践等の積み重ねで次第に品性は身についていくと思われます。

 

 そうして身についた「品性」を普段からより高く、高めておくことの大切さを、今回の講演を通してしみじみと感じました。又「品性」を普段から高めておくということは、この先出逢う方々への礼儀であり、マナーであり思いやりにも通じるところがあると思いました。

 

 今回の講演で、また新たな課題が見つかりました。

 

 

2005年7月 第174号より

芳野 栄

 
戻る