木々のささやき まごころを贈る パンの木輪 北九州市 八幡西区

 
 
木々のささやき
 

思いやりの心と温もりの心で

 今年に入って、スタッフ一人ひとりにこの一年の目標を立てていただき、実行していただいております。先日、その経過報告会がありました。スタッフ全員が、自分の立てた目標を達成しようと一所懸命努力している姿にとても感動しました。早朝から遅くまでただひたすらパン造りに追われる中、本当によく頑張ってくれています。また販売係の かた も、お客様に「不快さを与えない。安心と喜びを与える。」ために各自、何を実行されていますかとの宿題にも「誠心誠意、お客様のために行動しています。」ということがその宿題の文章の中から伝わってきました。

 「木輪のスタッフは、全員すばらしい。がんばりやで努力をおしまない人ばかりだ」と心からうれしくなりました。そんなスタッフ達を幸せにしてあげたいと思います。

 私は、毎年、目標を掲げて十七年間仕事を続けてきました。二ヶ月程前、この十七年間を振り返ってみて、私の目標の変還に気づくことがありました。創業時から創業七〜八年位までは安定した店になるために、売上げを伸ばすこと、また、木輪の知名度を高めていくことを目標に掲げてきたように思います。

 売上げが伸び、私一人では限界を感じはじめた頃から、私の目標は、一緒に働くスタッフを育てていくことに変わってきました。しかし、スタッフを育てるのは、とてもむつかしく、その前に私自身の人間性を高め、人格を向上させておく必要を感じ、目標を自分の人間性向上に変更しました。次第にスタッフと私との波長が合いはじめとてもよく頑張っていただけるスタッフと共に新店舗オープンにこぎつけました。それからというもの、スタッフに対する感謝の気持ちがとても強くなり、むつかしい事に挑戦し皆でそれを乗り越えていけるようになりました。私の目標も、スタッフ達に喜びを与えること、また、スタッフ達を物心両面にわたって支えてあげること、スタッフに幸せを感じていただくこと、というように変わってきました。

 スタッフの幸せとは何かと、私なりに考えてみますと、「スタッフがイヤな思いをしないで安心と喜びを感じれること」であるように思います。その為には、私が思いやりの心と温もりの心で接してあげることが何よりも大切だと気づきました。すばらしいスタッフ達と接している今、未熟なところの多い私のことで一朝一夕にその目標を達成するのは容易ではありませんが、一歩一歩、目標達成に向かって地道な努力をし続けたいと強く心に誓いました。

 「スタッフに幸せを感じていただきたい」大きな目標を掲げ前進します。

 

2005年4月 第171号より

芳野 栄

 
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